日本では格差社会をなくす取組みとして様々な制度がつくられています。ですが、その取り組みを知るすべが少ないため、制度を把握しにくい状況となっています。
そのため、多くの人が申請せずもらうことができない制度も多くあります。この記事では、そんな国や自治体が取り組むお金に関する制度をピックアップしていきます。
働き始めたら申請できる手当や給付金・助成金は?
労働災害給付
「労災保険」は仕事上や通勤によるケガや病気に対して、必要な保険給付をしてくれる制度です。
労働災害保険の加入条件
- 一元適用事業
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労災保険と雇用保険セットで一つの労働保険として扱われます。よってセットで加入が必要です。
- 二元適用事業
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労災保険と雇用保険を別々に取り扱うことのできる特定の事業所の場合はセット加入は必要ではありません。
強制保険のため、事業主が『労働保険』の加入手続きを行い、保険料を納めなければなりません。そのため、労災加入のない会社は職権により加入手続きを行い、保険料の徴収や追徴金などを払わなければなりません。
給付内容
- ケガをした時の治療
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病院を受診し、無料で治療を受けることができます。(療養補償)
- 仕事に行けない時
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仕事に行けない日の給料約8割が支払われます。(休業補償、傷病手当)
- 介護を受けている場合
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傷病や障害の度合いにより介護を受けている時に支払われる給付金。(介護保障)
- 障害が残った場合
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度合いによって障害年金もしくは障害一時金が支給されます。(障害補償)
- 労働者が亡くなった時
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葬祭料が支払われます。(葬祭給付)
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労働者の遺族に遺族年金が支払われます。(遺族補償)
※もし、遺族年金を受け取る遺族が一人もいない場合は、一時金が支払われます。
医療費助成制度
医療費控除
1年間で10万円を超える場合、確定申告を行うと所得税の控除を受けることができます。
本人だけではなく、家族全員の医療費を足して10万円以上になる場合も控除を受けられます。「医療のお知らせ」など医療費に関する領収書やメモなどを保管しておきましょう。
指定難病医療助成
私は、健康診断で再検査となり指定難病97『潰瘍性大腸炎』と診断されました。現在、軽度ではありますが何があるかわからないので、助成について知ることができ将来に備えることができます。
指定難病は、疾病ごとに決められた基準があり、その重症度分類により助成を受けられるかが決まります。
『難病法』に準じます。
重症度分類に当てはまらない場合でも、高額に該当する場合(月で医療費総額が33,330円を超えるケースが3回以上など)は、助成の対象となります。
精神障害助成
精神障害が原因で通院が必要になった場合に受けられる助成です。
対象者は障害の度合いにより、さらに対象医療は通院治療で、歯科や訪問看護も含む場合があります。(各自治体で確認すると良いです)
失業給付
失業給付は、労働者が失業(仕事を辞めた時)や雇用の継続が困難になった時にあてはまる内容の給付をもらえます。
原則、2年以上の被保険者期間があり通年1年以上なければなりません。
再就職手当
再就職手当は、基本手当(失業手当、失業保険ともよばれる)の受給資格決定を受けた後に早く再就職した場合に給付される手当です。
教育訓練給付金
厚生労働大臣が指定する講座を受講した費用の一部が支給されるもの。この教育訓練給付金は条件をクリアすれば、複数回受給することができるので人生設計を立てて上手に給付を受けながらスキルアップを目指すと良いでしょう!
住宅確保給付金
生計維持者が離職や廃業で家賃の支払いが困難になった方の生活を支えるための制度です。これは、離職や廃業して2年以内の場合に申請できます。
家庭をもったら知っておきたい助成金や給付金
住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)
住宅を購入した人の税負担を軽減するための制度です。新築住宅も中古住宅、増改築も対象となります。ですが、中古住宅の場合は1982年以降に建築されている物件などの条件があるので、条件を先に確認してその条件にあてはまる物件を購入することをおすすめします。
認定住宅等新築等特別税額控除(投資型減税)
認定住宅等(認定長期優良住宅、認定低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅)を自己居住用に新築購入した人が対象となります。住宅ローンを組んでいなくても対象となる控除となります。
生垣緑化助成
住宅専用敷地内に『接道緑化』、『壁面緑化』、『屋上緑化』をする人に対して助成する制度です。窓口は各自治体になるので、お住いの自治体のホームページをチェックしてみましょう。
住宅省エネキャンペーン
国土交通省、経済産業省、環境省による住宅省エネ2024キャンペーンで補助対象製品を確認することができます。
住宅の購入からリフォームまで、要件を満たすことで補助金申請することができます。
特定優良賃貸住宅(特優賃)
自治体が認定した賃貸住宅の家賃補助制度です。入居には一定の条件を満たしていることが必要です。
高齢者住宅改修費用助成制度
自治体で認められている制度で、高齢者が居住する住宅のバリアフリー化のために必要な費用を補助する制度です。
工事着工前の申請が必要なのでご注意ください!
空き家の回収・処分費の税制控除
空き家の解体や撤去にかかる費用の一部が、所得税や固定資産税などで控除の対象になることがあります。
街づくりの推進による補助金対象の場合もあります(経済産業省サイトへ)