転職のための敬語の基本

敬語はビジネスの必須スキルですが、苦手意識を持つ人も多いと思います。敬語は複雑ではありますがルールを覚えて切り抜けましょう。

敬語のパターン1.尊敬語とは

目上の人に対し、相手の動作や状況を高めて表現することで経緯を示すのが尊敬語です。目上を立てる時に使います。

 動詞+「れる」「られる」

• 聞く　⇒　聞かれる
• 行く　⇒　行かれる
• 話す　⇒　話される

 「お（ご）」+「になる」「なさる」

• 聞く　⇒　お聞きになる
• 食べる　⇒　お食べになる
• 話す　⇒　お話になる

 特定の言葉に置き換え

• 食べる　⇒　召し上がる
• 行く　⇒　いらっしゃる
• 話す　⇒　おっしゃる

敬語のパターン2.謙譲語とは

目上の人に対し、自分や身内の動作や状況をへりくだる表現を言います。

 お（ご）+動詞+する・いたす

• 聞く　⇒　お聞きします（いたします）
• 電話する　⇒　お電話します（いたします）

 お（ご）+動詞+させていただく

• 聞く　⇒　聞かせていただきます
• 電話する　⇒　お電話させていただきます

 特定の言葉に置き換え

聞く　⇒　うかがいます・拝聴したします

見る　拝見します（いたします）

敬語のパターン3.ていねい語とは

語尾を「です」「ます」「ございます」のようなていねいな言葉をいいます。

• 準備する　⇒　準備をします
• 私はさゆかです　⇒　私はさゆかでございます

敬語のパターン4.美化語とは

名刺に「お」や「ご」をつけたり、「めし」を「お食事」というように漢字の良い語句に置き換えることで上品な印象を与える言葉です。

 「ご」をつける

• 連絡　⇒　ご連絡
• 記入　⇒　ご記入

 「お」をつける

• 気遣い　⇒　お気遣い
• 知らせ　⇒　お知らせ

 言い換え

• うまい　⇒　おいしい

	尊敬語	謙譲語	ていねい語
行く	行かれる、いらっしゃる	伺う、参る	行きます
来る	来られる、見える、お越しになる	参る、伺う、お伺いする	来ます
する	される、なさる	いたす	します
いる	いらっしゃる、おいでになる	おる	います
見る	見られる、ご覧になる	拝見する	見ます
言う	言われる、おっしゃる	申し上げる、申す	言います
会う	会われる、お会いになる	お会いする、お目にかかる	会います
知る	ご存じ	存じ上げる、存じる	知っています
思う	思われる、お思いになる	存じる	思います
食べる	召し上がる、お召し上がりになる	いただく	食べます
尋ねる	お尋ねになる	お尋ねする、伺う	尋ねます
借りる	お借りになる	お借りする、拝借する	借ります
聞く	聞かれる、お聞きになる	伺う、拝聴する、お聞きする	聞きます
読む	読まれる、お読みになる	拝読する	読みます

職場での敬語の使い分け

基本的なマナー

相手が社外の人かどうかにかかわらず、相手のことは尊敬語、自分のことは謙譲語を使うことが原則。

同僚に対しての言葉遣いは？

節度を持って接することで人間関係のトラブルを避けることができます。

ていねい語や美化語を使い、相手を尊重しましょう。

上司に対しての言葉遣いは？

常に敬語を使います。さらに、役職や立場に応じて尊敬語や謙譲語のレベルを使い分けることがベストとなります。

取引先に対しての言葉遣いは？

社外の人に対しては、相手の行動は尊敬語、相手に対して自分のことを話すときは謙譲語と使い分けが必要です。なるべくていねいに会話することで好印象を与えることができます。